どうにもならないこと。
バイト。
抜き打ちテストみたいだった。
彼の家族がきた。
2階にあがったから一安心。
私は1階の仕事に集中しようとした。
自分でもわかった。
わざとテンションあげようとしてること。
無理に明るく振舞おうとしていること。
その気持ちもだんだん落ち着いてきたとき、
奥さんが下に下りてきた。かれに何か聞きたいことがあったみたい。
私は笑顔で軽く会釈。奥さんも同じようにしてくれた。
ドキドキした。私の表情は自然だったかな。
そして家族が帰るとき。子供が彼にしがみつく。
彼に似た顔、奥さんに似た顔。
「パパ」という言葉。
胸が締め付けられた。
苦しかった。
でもそれをみせちゃいけない。
笑顔で「ありがとうございました」
辛いというより、うらやましいとう気持ち。
もし私がもっと早く生まれていて、もっと早く彼と出会っていたら・・・
そして、幸せそうな光景。
普通の家族の姿がそこにあった。
それなりにうまくいってるんだな・・・・
少しの安堵。多くの自己嫌悪。
彼は私を独り占めできるけど、私は彼を独り占めにできない。
現実を突きつけられた。
やっぱり私は勝てないってことを思い知らされた。
私はこの先違う恋愛をしなきゃいけないのに。
できるのかな。
既婚の彼に翻弄され続ける自分がとても悔しい。
私がもうちょっと大人になれればいいのに・・・・